3名の若手演奏家がMusic Dialogueアーティストに認定されました

2025.01.19

Music Dialogueではこのたび、国内外で研鑽を積み今後の活躍が期待される北川千紗(ヴァイオリン)、水野優也(チェロ)、吉見友貴(ピアノ)の3名を、新たにMusic Dialogueアーティスト(以下MDアーティスト)に認定いたしました。今後は総勢19名となるMDアーティストたちと共に、社会にさらなる音楽を通じた対話の場を増やしていきます。

アーティスト|Music Dialogue(ミュージックダイアログ)

演奏家としての活動において、音楽性を深める探求を続けることはもちろんのこと、対話を通して、社会に必要とされる演奏家の在り方をも探求する姿勢がMDアーティストには求められます。また、さらに次の世代のアーティストたちに、自らが対話を通して学んだ伝統や経験を継承していくことが期待されています。

Music Dialogueでは設立10周年を機にMDアーティストたちとの共同プロジェクトを増やしており、単に「出演してもらう」だけでなく、企画段階から関わってもらったり、若手育成の現場である室内楽塾で芸術監督と一緒に指導することを体験してもらったりしています。
このような経験を通して、「自らの哲学をもった演奏家」に育っていってほしいと願っています。


北川 千紗 KITAGAWA Chisa

第89回日本音楽コンクール第1位、岩谷賞(聴衆賞)を含む4つの特別賞受賞。スピヴァコフ国際ヴァイオリンコンクール第2位。ほか11の国際コンクールにおいて優勝を獲得。CHANEL ピグマリオンデイズ 2019アーティスト。 大垣市文化奨励賞、岐阜県芸術文化奨励受賞。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て同大学卒業後、桐朋学園大学大学院修士課程修了。コンセルトヘボウにてデビューし国内外で幅広く活動を展開中。

MDの公演には2022年ごろから幾度となく出演させていただいておりましたが、この度正式にアーティストとして皆様の前で演奏したりお話ししたりできること、とても嬉しく光栄に思っております。参加させていただくようになった当初はやはりソロとは勝手が違い、自分の役割がわからないことがありました。しかし室内楽塾やディスカバリーシリーズなどで大山先生をはじめとする素晴らしいプレイヤーの先輩方に教わりながら、ようやく少しずつ室内楽の楽しさを噛み締められるようになりました。アーティストとしてお客様に楽しんでいただけますように、これからも精進いたします。

水野 優也 MIZUNO Yuya

第89回日本音楽コンクール第1位、第13回東京音楽コンクール第1位、第31回青山音楽賞新人賞など多数受賞。ソリストとして東響、東京フィル、日本フィル、読響、大阪響、京響などと共演。ジャパン・ナショナル・オーケストラコアメンバー。桐朋学園大学ソリストディプロマコース修了。ハンガリー・リスト音楽院にてミクローシュ・ペレーニに師事。現在、ザルツブルク・モーツァルテウム大学にてクレメンス・ハーゲンに師事。

この度、Music Dialogueアーティストとして活動することになりました、水野優也です。10代の頃に大山平一郎先生と出会い、共演を重ねる中で、正しい楽譜の読み方や解釈を学んできました。その上で、室内楽では「対話」の重要性をより感じるようになりました。MDでは演奏者同士だけでなく、聴衆の皆さまとも「対話」を楽しむことができるのが魅力の一つです。これからの活動を通じて、素晴らしいMDアーティストや聴衆の皆さまと共に、室内楽の世界をさらに深めていけることを心から楽しみにしています。

吉見 友貴 YOSHIMI Yuki
高校2年在学中、第86回日本音楽コンクールで最年少優勝を果たす。2021年エリザベート王妃国際コンクールセミファイナリスト。2022年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールクォーターファイナリスト。CHANEL Pygmalion Days 2019年度アーティスト。現在、ニューイングランド音楽院(ボストン)に奨学生として在学中。アレクサンダー・コルサンティア、ダン・タイ・ソン、上野久子、伊藤恵の各氏に師事。

初めて大山先生と演奏したのは2019年でした。今思い返すと室内楽とは何なのか良く分からず弾いていたような気がしますが、間違いなく室内楽の世界にどっぷり入り込む大きなきっかけとなりました。入念に楽譜を読み解いていくMDのリハーサルは、毎回新鮮でソロを勉強するだけでは得られない学びの連続です。日本の室内楽の発展に一石を投じるであろうミュージック・ダイアローグにアーティストとして参加できることは、この上ない幸せです。


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